私的な初期の胃がん治療日記

私の主観に基づいているので、正確な治療方針などはお医者さんとよく相談してください

入院日

 この日の朝は霧雨。いつもの朝のジョギング時には止んでいましたが、路面が凍って滑る滑る。非常に危険な状態でした。入院前に別のケガをしそうになりました。

 

 しばらくは車の運転はできないだろうということで、私が病院まで運転。1時間の行程です。病院に着くと、マイナンバーカードで保険証を提出。こちらの方が高額医療費制度が自動的に適用されます。書類を書いたりする必要がありません。とはいえ、最近の病院では入院の書類のチェックボックスにマークするだけで適用される、というところもあるそうですが。

 保険証を認証後、マイナンバーカードとクレジットカードは妻に預けました。ここで妻とはお別れです。といっても、翌日の1030には担当医から手術の説明があり、それには妻も出席することになっているのですが。私がもっている現金は1000円札x5枚と、100円x7枚と、iPhone内の電子マネーのみ。結局、退院まで1000円札はつかいませんでした。

 入院する部屋に案内されました。差額ベッド代の必要ない通常の4人部屋です。入院期間が2週間以内と短いこと。手術直後は個室に近い部屋に入ることになっていることから、特に個室は必要ないと判断しました。部屋にはタンスと鍵付き引き出しのついたロッカー。そしてテレビとラジオ受信機などがありました。コンセントは3つくらいあったかと。テレビはテレビカード1000円が必要なものでしたが、退院時に残った分だけ精算されるそうです。私はテレビは全く使いませんでした。スマホNHK+やTVerNetflixで十分です。

 手首には名前とバーコード入りのバンドを巻かれます。防水なので、このままシャワー等を利用できます。これから採血などがあるたびに、名前を確認され、このバンドのバーコードをスキャンされることになります。

 荷物などを整理して入れたところで、別室に呼び出されました。麻酔担当医から麻酔について説明がありました。

 

  1. 手術室までは歩いて行く
  2. リストバンド、名前、血液型、手術部位(胃の切除)を確認
  3. 口の中や持ち物の確認(外せるものは外す)
  4. キャップをかぶる
  5. (家族は連絡のつくところで待つ)
  6. ベッドに上がって寝る
  7. 病衣から手術用の服に
  8. 心電図や血圧計、パルスオキシメーターの装着
  9. ベッド上で横になってエビ状の体制になって、背中を消毒。麻酔の注射。それから麻酔薬を入れるチューブを挿入してテープで固定
  10. あおむけになって、口に酸素マスクをあてる
  11. 点滴から眠くなる薬が入って意識を失う
  12. 口から気管にかけてチューブを入れる
  13. 尿の管を入れる
  14. 足にマッサージの機会をつける(血栓予防のため)
  15. 目の乾燥を防ぐための軟膏とシール
  16. 転倒予防のため、手足をバンドで固定
  17. 手術する部位を消毒して手術開始
  18. 手術が終わったら麻酔を覚まして、名前を呼んで「目を開けてください」「手を握ってください」などを声をかける(患者はチューブが入っているので声は出せない)
  19. 呼吸ができるようになったらチューブを外す(声を出せるようになる)
  20. ゆっくり深呼吸し、痰は出すようにする
  21. 心電図や血圧計などを外す
  22. ストレッチャーに移って病衣に着替える
  23. 手術後の病室に戻る(荷物はその病室にロッカーごと移している)
  24. 術後、しばらく酸素マスクはつける

 

その後は担当看護師から手術の流れの説明。麻酔とわりと重複するところがありました。

 

手術日前日

  • 臍部の掃除。ここを縦に4cmくらい切って、切除した部位を取り出す必要があるため。
  • 昼食以降は何も食べない。水分(水、お茶、ポカリスエット)は翌日0600までとれる。
  • シャワーを浴びて、臍とお腹全体をしっかり石鹸で洗う
  • 2100に下剤

 

手術当日

  • お部屋で鼻から胃まで管を入れる
  • 入れ歯などがあれば全て外す
  • 家族は病室やサロンなど、連絡のつく場所にいる(緊急時の説明、手術終了を知らせるため)
  • 手術前にトイレは済ませる
  •  

術後

  • 酸素や心電図、酸素濃度を測るモニターを装着
  • 点滴や背中の痛み止めの管、尿の管、マッサージ機、鼻の管などは装着したまま
  • お腹の中に血液を抜くチューブが入っていて、外に袋が出ている
  • 翌日までベッド上で安静(看護師が体の向きを変えたりする)
  • 手術が終わったら家族に説明
  • 飲食禁止

 

手術翌日

  • 0600に採血
  • 病室でレントゲン撮影
  • モニター類、鼻の管などは抜く
  • 午前午後に吸入(痰を出しやすくするため)
  • リハビリ開始。ベッドから立つ、少し歩くなど

 それから昼食をとりました。病院食は味が薄くて美味しくないといいますが、この病院はまあまあでした。

 同じ病院の歯科で歯のクリーニング。去年、歯医者にかかっていたせいか、すぐに終わりました。下の歯がちょっとグラグラしているとか。手術中に取れてしまうこともあるが、多分これは大丈夫云々。チェックは手術後の20日に行うそうです。これで退院は22日以降ということに。

 リハビリ担当の人があいさつにきました。手術翌日の1030にはリハビリ開始する。どうしても手術後はお腹の手術後が痛いので、なるべく腹筋などを使わず、手で起き上がること。肺の機能が落ちるので、痰も出しにくいがなるべくお腹に負担をかけずに出すこと、など。

 外来の人がいなくなって、感染の可能性が少なくなったところで、病院1Fのドトールコーヒーへ。しばらくは食べられなくなりそうなので、コーヒーとケーキ類。

 1900には執刀医の人が来ました。思わず質問。

 

「やっぱ手術用の鉗子で鶴とか折っているんですか?」(腹腔鏡手術の練習として流行っているとか)

「よくご存知ですねー。さすがに鶴は折っていないんですが…」